CFDでナスダック100へ投資するメリットは?デメリットと注意点もあわせて解説

CFDお役立ちコラム

CFDでナスダック100へ投資するメリットは?デメリットと注意点もあわせて解説

2024年から始まった新NISAをきっかけに株式や投資信託への投資が身近になり、日経平均株価やS&P500、NYダウといった株価指数をニュースや新聞で見聞きする機会が増えました。株価指数とは、ある取引所に上場する銘柄全体、又は取引所の中でも株価が上位の銘柄でグループ化された銘柄が対象となり、一定の計算式に基づいて数値化されたものを指し、取引所の株式市場全体の値動きを表します。
本記事では、代表的な株価指数の1つであるナスダック100にフォーカスし、ハイテク企業やIT関連の企業の割合が多い中で、CFDでナスダックに投資するメリット、デメリットなどを解説します。

CFD取引で米国のナスダック100に投資することは可能

CFD取引で米国のナスダック100に投資することは可能

ナスダック100(GMOクリック証券では米国NQ100表記ですが、本記事ではナスダック100と表記します)は、他の株価指数と同様にCFD取引(差金決済取引)を行うことが可能です。CFDは現物の取引とは異なり、対象となる原資産の受け渡しを行わず、ポジションを保有した時とそのポジションを決済した時の価格差である損益の受け渡しのみを行います。
CFDでナスダック100に投資する場合、多くはナスダック100の先物を参照原資産とします。ナスダック100に投資する方法は複数存在しますが、CFD取引の多くは取引手数料が無料であるため、ナスダック100の投資方法としてCFDは非常に有益な商品となります。

ナスダック100の特徴

ナスダック100は、米国の全米証券業協会が運営する株式市場のナスダック市場に上場する銘柄によって算出される株価指数です。ナスダック取引所の特性として、アメリカのみならず、世界中の先端技術を持つハイテク企業を中心に3000銘柄以上が上場している点が挙げられます。その中には、米国のGAFAM銘柄や日本の日産自動車や任天堂等も上場しています。
ナスダック100は、ナスダックに上場する銘柄の中で金融機関を除く時価総額の上位100銘柄の時価総額を加重平均して算出されます。ナスダックに上場する全銘柄を対象とした株価指数であるナスダック総合指数と比較すると、ハイテク企業、IT企業が多いことが特徴です。
1985年の算出当初の数値は250ポイントでしたが、現在は約70倍以上の18,000ポイント前後まで上昇しており(2024年5月9日時点)、構成企業の時価総額が大きくなっている=伸びしろのある企業が多く集まっていることが伺えます。
要因として構成銘柄の採用基準が大きく関連しており、時価総額で上位であれば、赤字企業でも資本や利益等の一定の条件を満たすことで構成銘柄の対象になることができます。企業の創業期は、成長期待があったとしても、業績として実際の数字に表れるまでに一定の期間を要することが多く、積極的な設備投資等で赤字を計上するケースがあります。一定の期間黒字を維持することが構成条件に含まれるS&P500等の他の株価指数と比較すると、ナスダック100は独自の採用基準により、イノベーションを起こす可能性を秘めた企業が早期に取り込まれやすく、取引を通じてハイテク銘柄への投資が可能となります。

構成銘柄

ナスダック100の構成銘柄の業種はITやバイオテクノロジーの分野で最先端の技術を有する企業を中心に構成され、GAFAM(Alphabet、Amazon、Meta Platforms、Apple、Microsoft)をはじめ、NVIDIAやTesla等が挙げられます。
世界を牽引する多くのハイテク銘柄が構成銘柄に多く含まれているため、成長分野に投資したい方にとってナスダック100は最適です。また、構成銘柄の見直しは毎年12月に行われ、他の株価指数と比較しても更新頻度は高めであることも、イノベーションを起こす可能性を秘めたハイテク企業が早期に取り入れられるきっかけとなります。

値動き

ナスダック100等の株価指数は、構成銘柄の企業に関連する事象はほぼ全て価格変動の要因となります。決算の発表や企業の業績に関連するニュースを始め、新型コロナウイルスやウクライナ危機等、企業活動や需要に影響のある事象が価格変動要因となります。
また、中でもGAFAM銘柄やNetflix等、特に時価総額の多い企業の業績に関連するニュースが発表された際は、値動きが大きくなる傾向が強くなります。
他にも、インフレや金利の状況は、企業の収益や成長性の見通しに影響を与えるため、経済動向を表す米国の国内総生産(GDP)や雇用統計、消費者物価指数(CPI)といった経済指標や政策金利等の金融政策も価格変動要因となります。

CFDでナスダック100に投資するメリット

CFDでナスダック100に投資するメリット

CFDでナスダック100に投資するメリットとしては、大きく分けて「米国を代表する指数であるため、情報入手が容易い」「レバレッジを活用できる」「FX同様に売りからでも取引が可能」「投資信託、ETFのリスクヘッジの手段とになる」などが挙げられます。次章では、同メリットについて解説します。

米国を代表する指数なので情報を得やすい

新製品や新サービスの発表や新技術の開発、当局の規制等、ナスダック100の構成銘柄の業績や株価に影響を与える情報は新聞やニュース等のメディアを通じて入手することができます。しかし、ナスダック100の価格変動要因は多岐に渡るため、株式市場がオープンしている日は、「○○続伸」「××反発」といったタイトルで、その日の主要株価指数の値動きと要因がヘッドラインを賑わせます。
今後の見通しを予測する記事などを証券会社が投資家や皆様に提供していることが多く、相場観が難しい場合・直近のトレンドを知りたい場合は、各社からのヘッドライン記事などを参考にすることも有用です。

レバレッジを効かせれば少ない資金から取引できる

CFDでナスダック100へ投資する場合、レバレッジをかけられる点も魅力の1つです。レバレッジとは、直訳すると小さい力で大きい物を動かせる「テコの原理」を指し、実際の自己資金よりも大きい金額で取引できることを指します。
CFDを提供する証券会社によって異なる場合もありますが、ナスダック100は最大で10倍のレバレッジをかけて取引することができます。GMOクリック証券のナスダック100先物を参照したCFDの「米国NQ100」でも10倍のレバレッジを効かせることが可能です。

例として、価格が18,000米ドル、米ドル/円のコンバージョンレートが155円とした場合、「米国NQ100」1枚取引した時のおおよその取引金額と最低必要証拠金は以下となります。

取引金額
18,000×155=2,790,000円

最低証拠金(レバレッジ10倍の場合)
2,790,000÷10=279,000円

相場状況にもよりますが、レバレッジを10倍で取引する場合、30万円前後からナスダック100に投資することができます。高いレバレッジで取引すると、利益が出た際の投資効率は高くなりますが、逆に損失幅も大きくなる点には注意が必要です。ナスダック100の場合、他の株価指数と比較すると1枚当たりの金額が高いため、レバレッジが適用されるCFDでの投資は魅力的と言えるでしょう。

売りから取引できるため下落局面でも利益を狙える

CFDは、FX同様に新規注文で「売り」注文から入ることができます。つまり、相場が下落する局面でも利益を狙うことができます。CFD価格が18,000米ドルのタイミングで「売り」注文を出し、17,500米ドルに下落したタイミングで「買い」注文を出して決済すれば、500米ドル分の利益を得ることができます。
投資信託やETFでナスダック100に投資する場合は購入する(=買いのポジション)ため、価格が上昇しないと利益を得られませんが、CFDでナスダック100に投資する場合は、上昇・下落両局面で利益を狙えるため、取引機会が他の投資手段と比較して多い点が魅力です。

投資信託・ETFのリスクヘッジの手段になる

投資信託やETFでナスダック100に投資する場合、上昇相場であれば利益を得ることができますが、価格が下落する局面では損失が発生します。そのため、投資信託やETFを保有している状況でCFDの売りポジションを保有しておくと下落した時のリスクヘッジになります。相場が不安定な時や見通しが立ちにくい状況等で一定のナスダック100を参照原資産としたCFDの売りポジションを保有しておくと、ナスダック100が下落してもCFDの値下がりによって得られる利益で損失を相殺、軽減することができます。保有する売りポジションは、ナスダック100に投資する金額の大きさや自身が許容できるリスクの度合いで決定すると良いでしょう。

CFDでナスダック100に投資するデメリット

CFDでナスダック100に投資するデメリット

CFDでナスダック100に投資するデメリットについては、「メイン取引時間が日本時間の深夜帯になる」「スプレッドがある」「レバレッジをかけることで元本以上の損失を抱えるリスクがある」「長期投資には向かない」などが挙げられます。どれも他の金融商品にも同じことが言える点が多いですが、次章ではデメリットについて解説します。

リアルタイムの動きを知れるのは日本時間の深夜になる

ナスダック100はナスダックに上場する銘柄によって構成されるため、ほぼ24時間取引できるCFDの取引であっても、現地の株式市場で取引される日本時間の22時~翌5時にかけて値動きが活発になる傾向があります。また、この時間帯は、構成銘柄の決算や経済指標、金融政策の発表等も行われるため、日によっては激しく相場が上下動することがあります。
日本時間に換算すると当該時間は深夜帯になるため、日中仕事や家事等の休息時間に当たる夜間に取引することは体力的に厳しい面も想定されます。そのため、深夜に集中して取引する時間を確保できない場合は、夜間のナスダック100の相場の急変に備えたポジションの管理や注文方法の選択が重要になります。
対処方法としては、日中取引をしている時間帯よりも証拠金を多く入金しておく、相場が不利な方向に大きく動いた時に備え、逆指値などを活用するなどが挙げられます。長く相場を付き合う中では、損失による証拠金維持率の低下やロスカットになることを防ぐ工夫が大切です。また、OCO注文やIFD-OCO注文といった逆指値注文を含んだ注文方法を選択することで、不利な方向に相場が動いた時の損失を限定することができます。ナスダック100のCFD取引においては、深夜帯の相場急変動に対応する必要があります。

スプレッド(手数料)がかかる

GMOクリック証券では、CFD取引の手数料はかかりませんが、実質的なコストとしてスプレッドを負担する必要があります。スプレッドとは買値と売値の差を指し、CFDのスプレッドは基本的に変動制となっており、参照する原資産市場の流動性が低下している場合や取引する時間帯によって大きく拡大することがあります。
ナスダック100に投資できるCFDであっても、証券会社ごとにスプレッドの幅は異なります。1回の取引であれば小さなものであっても、取引を重ねるごとに徐々に大きな負担となります。シンプルな構図ではありますが、高い収益性にはスプレッドが狭い証券会社で取引することが大切になります。取引を行う業者のスプレッドについては、よく検討して取引を行いましょう。

レバレッジをかけると元本以上の損失を抱えるリスクがある

レバレッジをかけると少ない資金で大きな金額の取引ができるため、実際の手持ちの資金を上回る損失が発生する可能性があります。また、レバレッジを高く設定した場合、投資資金から最低限必要となる証拠金を差し引いた余剰資金が少なくなるため、原資産の小さな値動きでロスカットに抵触してしまう可能性があります。ナスダック100は他の株価指数と比較すると値動きが大きい傾向にあるため、取引する際は余裕を持って最低必要証拠金より余裕を持った証拠金を入金し、過度にレバレッジをかけすぎないように心掛け、許容できるリスクの範囲内で取引するようにしましょう。

長期投資には向かない

CFDでナスダック100を投資する場合、長期投資にはあまり向いていません。投資信託やETFで取引する場合と異なり、CFD取引では必要となる証拠金を預け入れて取引するため、長期でポジションを保有するためにはロスカットに抵触しないよう、保有しているポジションの損益や必要証拠金をモニタリングする必要があります。
長期保有となると、高いレバレッジにより資金効率を優先させるのではなく、安全にポジションを保有することが優先となるため、低いレバレッジやレバレッジ1倍で取引する(=取引金額と同額を証拠金として取引する)方が望ましいため、CFD取引の利点を活かすことが出来ません。ただし、投資信託やETFでナスダック100へ長期投資するのであれば、ヘッジ目的で売りポジションを持つことは有効です。

CFDでナスダック100に投資する際の注意点

CFDでナスダック100に投資する際の注意点

ナスダック100をCFDで取引を行うメリット、デメリットを記述しましたが、ロスカットなどを気にせず、潤沢な証拠金で長期保有を考えている場合CFD取引は向いていませんが、基本的にはデメリットよりもメリットの方が大きいと考えられます。ナスダック100をCFD取引で検討した際に、注意点もありますので、次章で解説します。

米国の経済イベントや政府発表などのニュースをチェックする

株価指数は、構成される銘柄の株価の影響を強く受けます。そのため、株価の変動要因である経済指標や為替動向、金融政策が株価指数の変動要因になります。
たとえば、政策金利が上昇すると、企業は借入による資金の調達がしにくくなるため、設備投資等を控えるようになり事業の縮小や売り上げの減少、利子の支払いが増えることによる利益を圧迫し、業績にはマイナスに作用します。経済と金融政策は密接に結びついており、基本的に好景気でインフレになると中央銀行が金利を上げ、企業の生産活動や個人の消費活動を抑制します。
経済指標としては、GDPや失業率、消費者物価指数などが主要な変動要因となります。基本的に株式市場はリスク資産を取り扱うため、景気の動向に左右されます。このような主要な経済指標はCFDのみならず他の金融商品でも重要になるため、代表的な経済指標はこまめにチェックするようにしましょう。経済指標の発表時間や結果は、GMOクリック証券のホームページなどで確認することができます。

適切なリスク管理を行う

ナスダック100は他の株価指数と比較して金額のボリュームが大きく、1枚の取引でも約18,000ドル、米ドル/円のレートが155円だとすると、10倍のレバレッジを効かせても約280,000円になるため、リスク管理は丁寧に行う必要があります。
ナスダック100は値動きが激しくなる傾向にあり、急激な相場の変動によって保有しているポジションの損失が一気に膨らむ可能性があります。また、ロスカットに抵触し、全てのポジションを失うことも考えられるため、金額のボリュームが大きいナスダック100では、取引する枚数やレバレッジを無理のない範囲で設定しましょう。

CFDでナスダック100に投資する際のおすすめテクニック

CFDでナスダック100に投資する際のおすすめテクニック

ナスダック100をCFDで取引するメリット、デメリットは上述しましたが、他にもデモ口座を活用する、まずは少額から慣れていくなどのステップがあります。いきなり本番環境での取引には不安がある、ボラティリティの高い銘柄の取引には不安がある場合は、以下2点からスタートしましょう。

CFDのデモ口座で取引の練習を行う

CFDを展開している証券会社では、デモトレードを提供することが一般的です。デモトレードは、リアルトレードに近い環境で取引を体験できるサービスを指し、自己資金を使わずにトレードを体験することができます。自己資金を使うリアルトレードをする前に、デモトレードでナスダック100の相場観の分析や投資戦略を立てておくことで、相場の見通しを持ってリアルトレードに臨むことができ、相場に応じた適切な投資手法を選択できるようになります。
しかし、デモトレードは自己資金で取引しないため、意識や目的を持って利用しないと培った経験をリアルトレードに活かせないことがある点に注意しましょう。特にナスダック100は金額のボリュームが大きいため、自己資金以上の金額でデモトレードを行い、損切りのタイミング等を見誤ったままリアルトレードを行うと大きな損失を出してしまうことにも繋がりかねません。設定する金額は自己資金に近い金額で行い、目指す利益や損切り幅の確認、ナスダック100はどの程度のボラティリティがあるのかなど、具体的な数値目標を持つことでデモトレードを上手く活用することができるでしょう。

少額からスタートして徐々に投資額を増やす

ナスダック100は1枚当たりの金額のボリュームが大きいため、取引に慣れていないうちは小さい取引数量から始めることも有用です。保有するポジションが少額になるため得られる利益は小さいですが、損失が発生した際の金額も少額に抑えることができます。また、GMOクリック証券の「米国NQ100 ミニ」のように証券会社によっては、通常のナスダック100よりも金額のボリュームが小さい銘柄を取り揃えていることもあります。最低取引単位と併せてナスダック100に投資できるCFD銘柄の取引に必要なスペックを証券会社ごとに比較すると良いでしょう。

まとめ

ナスダック100をCFD取引で行うにはメリット、デメリットがあり、資金効率を考えるとメリットの方が大きいものの、長期保有を考える場合はCFDでの取引は向いていません。長期保有でなく、短期、中期での取引を考えているのであれば、レバレッジを効かせることのできるCFDが有用です。
また、ナスダック100はハイテク企業やIT企業が多く、成長企業がこれからも伸びていくと考えている方には、非常に魅力のある銘柄だと考えられます。また、ナスダック100には有名企業が多く組み入れられているため、企業情報の入手が容易く、何が原因で動いているのか分からないといった状況が回避できます。FXで米ドル/円などを取引したことのある方は、米ドル/円取引に必要なテクニカル分析や経済指標のファンダメンタルズ分析に加え、ナスダック100に組み入れられている企業の業績内容を加味しながら取引するといいでしょう。

CFDでナスダック100に投資するならGMOクリック証券がおすすめ

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GMOクリック証券の株価指数CFDでは、「E-mini NASDAQ100先物」を参照原資産とする「米国NQ100 」と「Micro E-mini NASDAQ100先物」を参照原資産とする「米国NQ100ミニ」の2種類株価指数CFDを取り揃えています。
業界最低水準のスプレッドでほぼ24時間お取引いただくことができ、各種高機能ツールも取り揃えておりますので、初心者から上級者まで幅広いナスダック100への投資ニーズに応えることができます。「米国NQ100ミニ」は、米国NQ100の10分の1の金額ボリュームとなっており、必要証拠金も同程度抑えることができるだけでなく、最低取引単位が0.1枚となっているため、最低2700円前後からお取引いただけるため、初心者の方には非常にお勧めです。CFDでナスダック100に投資したい方は、ぜひGMOクリック証券をご検討ください。

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