本記事では、FX初心者が知っておきたい用語などの基本的な知識を解説し、取引の始め方や初心者が気を付ける点も紹介します。FX取引を始めたばかりの方、これからFX取引を始めることを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
FXの基礎知識
FXという名称は、英語のForeign Exchange(外国為替)を略したもので、「外国為替証拠金取引」と同じ意味を指します。取引額の一部に相当する証拠金を預けるだけで「外国為替」の取引を行えるのが大きな特徴です。
外国為替取引とは、異なる2ヶ国の通貨(通貨ペア)の相場を分析して売買を行う金融商品です。おもに為替レートの変動によって得られる為替差益を目的に取引を行います。簡単に言うと、安い価格で買い、高い価格で売ると利益がでます。
また、FX取引で得られる利益には、為替差益のほかに、外貨預金の利息のようにスワップポイントを受け取る方法もあります。
【FX入門】知っておきたい基本用語と意味
FX取引には、普段あまり聞きなれない言葉ですが、取引するにあたり知っておく必要がある用語があります。ここでは、最低限覚えておいた方がよい用語をピックアップして解説します。
証拠金
証拠金とは、お客様の取引用口座に入金されている資金のことであり、FX取引に必要な資金のことを指します。FX取引では、お客様がFX会社に証拠金を差し入れ、その証拠金を担保に外国為替の取引を行うことになります。
通貨ペア
通貨ペアとは、FX取引で売買する通貨の組み合わせのことを指します。最も一般的な組み合わせとしては、米ドルと日本円の組み合わせになっており、「米ドル/円」「USD/JPY」といった形で表記されます。
前に表示される通貨と後に表示される通貨がありますが、前に表示される通貨が売買を行うメイン通貨になります。
簡単な例として、「米ドル/円の買い」だと、米ドルを買って、日本円を売ることを指します。逆に「米ドル/円の売り」だと、米ドルを売って、日本円を買うことを指します。
ポジションまたは建玉(たてぎょく)
米ドル/円の取引を行ったと仮定します。
この米ドル/円を買った場合は、「買いポジションを保有する」や「買い建玉を持つ」と表現します。
逆に米ドル/円を売った場合は、「売りポジションを保有する」や「売り建玉を持つ」と表現します。
また、買いポジションのことを「ロングポジション」、売りポジションを「ショートポジション」と呼ぶこともあります。
チャート
チャートとは、相場の値動きを表したグラフを指します。
「ローソク足チャート」、「バーチャート」、「ラインチャート」などの種類がありますが、一般的に利用されているのは「ローソク足チャート」です。チャートは、ただ値動きを見るだけでなく、相場を読み取るテクニカル分析でも使用するので、実際に取引を行う場合は、チャートを見る機会は多くなります。
スプレッド
スプレッドとは、売値と買値の差のことを指します。たとえば、米ドル/円のレート表示が140.000-140.002だったとします。この場合、左側の140.000が売値となり、140.002が買値になります。この差がスプレッドと呼ばれ、140.000-140.002だと、スプレッドは0.2銭ということになります。
スプレッドは実質的なコストになるので、狭いほど効率的な取引ができます。
スプレッドはFX会社によって異なりますので、取引する前には確認するようにしましょう。
レバレッジ
レバレッジとは日本語で「てこの原理」という意味があり、FXにおいては証拠金を預けることで、本来の資金より大きな取引ができる仕組みを指します。
FX会社によって数倍~数十倍の取引が可能ですが、国内の個人口座では最大25倍に制限されています。
少ない資金で大きな金額の取引ができるので、資金効率は非常に優れていますが、反面、手持ち資金に対して大きな損失が発生するリスクもありますので、この点には注意が必要です。
ロスカット
ロスカットとは、各FX会社で定めている証拠金維持率を下回った場合、保有しているポジションが自動的に決済される仕組みのことを指します。
損失の拡大を防ぐための防衛装置的な役割になっており、証拠金以上の損失がでないようにする仕組みですが、自分の意図しないところで強制的に損失が確定することにもなるため、余裕を持った資金で取引するように心がけましょう。
スワップポイント
スワップポイントとは、FX取引で発生する通貨ペアの2ヶ国間の金利差による調整分を指します。高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売るとスワップポイントを利益として受け取ることができます。逆に低金利の通貨を買い、高金利の通貨を売るとスワップポイントを支払う必要があります。
例として、米ドル/円の買いポジションだと、金利の高い米ドルを買って、金利の低い日本円を売る取引なので、スワップポイントを受け取ることになります。
逆に、米ドル/円の売りポジションだと、高い金利の米ドルを売り、低い金利の日本円を買う取引なので、スワップポイントは支払うことになります。
※2024年2月現在
ロット(Lot)
ロットとは、FX取引における通貨量の単位を指します。FX会社によって異なりますが、国内のFX会社では、一般的に1ロット=1,000通貨、もしくは1ロット=10,000通貨として定められているのが一般的です。
円安、円高
円安、円高とは、日本円の価値が低くなったり、高くなったりすることを指します。
たとえば、1ドル=100円だったのが、1ドル=80円になった場合はドルの価値が低くなり、円の価値が上がったことを示し、円高と表現します。
円安は逆の意味となり、円の価値が低下し、ドルの価値が上がることを示します。
米ドル/円のチャートの場合、米ドルが基準となるため、円高になるとチャートは下落し、円安になるとチャートは上昇します。
追証(おいしょう)
追証とは「追加証拠金」の略称で、含み損が発生している状況で、必要証拠金に対して不足額の入金を求める制度です。
追証が発生した場合は追加資金の入金をするか、ポジションの決済が必要なので注意しましょう。
FXのメリットと魅力
ここではFX取引の主なメリットを3つご紹介します。
少ない資金で取引ができる
FX取引はレバレッジをかけることで、少ない資金でも大きな金額の取引が可能なため、資金効率が非常に高い商品性になっています。例として、証拠金が1万円でレバレッジ10倍の取引をした場合、最大10万円相当の取引が可能です。国内の個人口座では、最大25倍までのレバレッジをかけることができます。
下落相場でも利益を狙える
FX取引は、「外貨を買う」取引だけでなく、「外貨を売る」取引からはじめることができるため、円高・円安どちらの局面でも利益を狙った取引が可能です。外貨預金は「買ってから売る」ことしかできないため、この点は為替取引を行う上では大きなメリットになります。
平日なら24時間いつでも取引できる
FXは、基本的に土日を除き、ほぼ24時間いつでも取引が可能です。主要国がほぼ祝日となるクリスマスなどは例外となりますが、基本的に祝日であっても相場は変動します。
他の金融商品は、1日の取引時間に限りがあり日中しか取引できないものもありますが、FXであれば、自身のライフスタイルに合った時間帯で取引ができます。
FX取引の始め方
FXを始めるには取引口座の開設が必要です。ここでは口座開設までの手順を説明します。
手順➀利用するFX会社を選ぶ
まずは、利用するFX会社を選びます。スプレッドやスワップポイント、必要な資金などは、FX会社によって異なるため、しっかりと比較検討しましょう。また、初心者の場合、アプリ・ツールの使いやすさやサポートの充実度も考慮した方がいいでしょう。
手順➁口座開設する
FX会社を選択したら、次に口座を開設する必要があります。口座開設の手続きは各社で異なるため、公式サイトを確認しましょう。
以下は、GMOクリック証券での手順となり、最短即日で口座開設できます。
1.フォーム入力:名前・電話番号など必要情報を入力
2.スマホで撮影:顔と本人確認書類を撮影し、アップロードする
3.審査完了のメールを確認し、パスワードなどを設定する
手順➂資金を入金する
口座開設後、ログインし取引を始めるための証拠金の入金を行います。入金方法は各社によって異なるため、案内に従いましょう。余裕を持った証拠金で始めることが重要です。
手順➃取引を始める
通貨ペアを選択し、取引数量を設定して注文を行えば取引開始となります。
初心者で取引に不安がある場合は、無料でお試し取引(デモ取引)ができるFX会社を利用することもおすすめです。
GMOクリック証券はデモ取引ができるので、この機会にお試しください。
FXの取引スタイル
FXは、大きくわけて4つの取引スタイルがあります。ご自身に適した取引スタイルを見つけましょう。
スキャルピング
スキャルピングとは、数秒から数分のように極端に短い時間で、ポジションの保有から決済まで行う取引スタイルです。1度の取引では得られる値幅は少ないですが、何度も繰り返し取引を行うことでコツコツと利益を積み重ねる取引手法となります。
デイトレード
デイトレードとは、新規注文から決済までの取引を、数時間から1日単位で行う取引手法です。日中お仕事が忙しい方や、ポジションを翌日に持ち越さず寝る前に決済しておきたいという方に向いている取引スタイルです。
スイングトレード
スイングトレードとは、数日から数週間かけて売買する取引スタイルです。スキャルピングやデイトレードのように短期間のトレードを繰り返すわけではないため、取引回数が少なくなり、スプレッドコストが抑えられる手法になります。
取引の時間があまり設けられない方、長期視点でじっくりと取引したい方に向いている取引スタイルとされています。
ポジショントレード
ポジショントレードとは、スイングトレードよりも長い期間ポジションを保有するトレードです。数か月から数年ポジションを保有するため、日々の値動きには左右されませんが、1度の取引でプラスもマイナスも値幅が大きいことは認識しておく必要があります。
FXの注意点や初心者が意識すべきこと
FXは少額から取引できるなどのメリットもありますが、注意すべき点もあります。ここでは、FXの注意点や初心者の方が意識すべきことを説明します。
取引数量を抑えてレバレッジをかけ過ぎないようにする
FX取引の利点の1つであるレバレッジは、資金効率を高められるメリットがある一方でリスクもあります。
レバレッジをかけ過ぎてしまうと、急速なレート変動により想定とは逆の値動きになった際、手持ち資金に対して損失が大きくなる可能性があるので注意が必要です。
取引に慣れるまでは、取引量を適切に調整し、レバレッジを低く抑えた取引を意識しましょう。
安易な取引をしないでしっかり分析する
FX取引は根拠をもって行うことが重要です。直感で上手くいくこともありますが、闇雲に取引をしても継続的に利益を上げ続けることは難しいと言われています。
経済ニュースなどをチェックして、景気や金融政策などの変化が市場にどのような影響を及ぼすのかを分析したり、チャート分析を行うなど、根拠をもって取引することを意識しましょう。
損切りラインを決めておく
利益が出ているときに決済するのは簡単ですが、損失を出しているときに損切りするのは難しいものです。マイナスが出ていても「また価格が戻ってくるかもしれない」といった期待をもってしまいます。
しかし、FX取引を行う上で、状況に応じて損失を抑えるために損切りを決断することは非常に重要です。取引を始める前に、価格がいくらになったら損切りを行うという「損切りライン」を決めておくようにしましょう。
また、常にマーケットを見られない場合でも、「逆指値注文」と呼ばれる損切り注文を設定しておけば、チャートを見ていなくても指定した価格まで値下がった(値上がった)ときに売却されるため、損失を抑えることができます。感情に左右されて大きな損失を出さないように、あらかじめ損切りルールを作って取引を行うことが大切です。
まとめ
FXは、通貨ペアの相場を読み取り、売買を行うことで利益をあげる金融商品です。FX取引はレバレッジを利用できる、下落相場でも利益を狙える、取引時間が長いなどのメリットがあります。
ただし、レバレッジはリスクも伴うため、根拠を持った取引をする、損切りラインを設定するなどルールを決めることが重要になります。
FX取引を始める際は、用語やトレード手法を理解して、徐々に慣れていきましょう。
GMOクリック証券の「FXネオ」は、デモ取引に対応しており、FX取引の練習ができますので、FXを始めてみようと考えている方は、「FXネオ」の利用を検討ください。
FX初心者はデモ取引から始められるGMOクリック証券「FXネオ」の利用を検討しよう
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