FXの長期保有で利益は出せる?メリットとデメリットを詳しく解説

FXネオお役立ちコラム

FXの長期保有で利益は出せる?メリットとデメリットを詳しく解説

FXという名前自体は非常にポピュラーとなり、さまざまな媒体で手法、大口トレーダーの成績などが紹介されることを目にします。その中で、スキャルピング手法での記事を多く目にするため、FXは短期売買のイメージがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。エマージング通貨(トルコリラ、メキシコペソ、南アランドなどの新興国通貨)については、結果として長期保有にはなりますが、スワップポイントメインとして捉えている方が大多数でしょう。
本記事では、長期保有と短期売買のメリットやデメリットについて解説します。ご自身のライフスタイルや投資方針に合わせて長期、短期のスタンスを決める一助になればと考えております。

FXの長期保有とは

FXの長期保有とは

一般的に、FXにおいては数週間から数年単位で通貨を保有すると長期保有になるとされています。特徴としては、短期売買と比較して保有している期間が長いのでトレードの頻度が少ないことが挙げられます。1回の取引で大きな利益を得られる可能性があるものの、値洗いでマイナスが膨らむと、ポジションを保有したままの状態が長期間続くことになります。

FXの長期保有と短期売買はどちらが良い?

FXの長期保有と短期売買はどちらが良い?

長期保有と短期売買には、それぞれメリットとデメリットがあります。次章では、長期保有に向いている人と短期売買に向いている人の特徴を紹介します。自身のトレードスタイルはどちらに向いているかを確認し、適した手法を取り入れてください。

FXの長期保有に向いている人

FXの長期保有に向いている人としては、まず、まとまった時間を確保するのが難しい人が挙げられます。短期売買を繰り返すには、少ない利幅の取引を何度も行う手法となるため、マーケットを常に監視できる時間が必要になります。

日中は時間を取るのが難しいという方は、長期保有の方が望ましいですし、夜間の時間帯だけ短期売買に徹するという方法もあります。
また、短期売買に付随する形で、トレードに費やす時間をなるべく減らしたい方は長期保有の方が向いていると考えられます。ただ、長期保有を行うには必然的にロスカットを回避するために短期売買中心の方より保証金に余裕を持った運用が必要になるため、多くの資金を用意する必要がありますが、短期売買でなく長期で見てスワップポイントで利益を獲得したい方も長期保有向きだと考えられます。

FXの短期売買に向いている人

資金効率を最大化し、少ない資金で利益を得たい方は短期売買向きだと考えられます。また、長期保有のデメリットとして保証金に余裕を持った運用がありますが、イコール塩漬けになる可能性もあることを示唆しているため、塩漬けリスクを回避したい方は短期売買に適しています。また、トレードにまとまった時間を充てられる方、資金効率を重視している方、短期間で利益を積み上げたい方は、これらは全て短期売買に向いている人の特徴と考えられます。

FX取引で長期保有するメリット

FX取引で長期保有するメリット

FX取引で長期保有する主なメリットは、以下の5つが考えられます。具体的に一つ一つ説明します。

・メリット①スワップポイントを継続的に得られる
・メリット②一度のFX取引で高額な為替差益を期待できる
・メリット③取引コストを軽減できる
・メリット④FX取引に費やす時間を抑えられる
・メリット⑤簡易な環境を整えるだけでFX取引を行える

メリット①スワップポイントを継続的に得られる

長期保有を行う最大のメリットは、やはりスワップポイントを得られることでしょう。スワップポイントとは、取引する際に発生する通貨間の金利差を指しており、低金利通貨売り(例としては日本円)と高金利通貨買い(例としてはメキシコペソ)のポジションを保有していることで得られる利益です。スワップポイントを得られる通貨ペアを、長期で保有すると定期的に収益を獲得することができます。為替レート変動のリスクは当然ありますが、安定して定期的にスワップポイントが得られることは、大きなメリットとして考えられます。

メリット②一度のFX取引で高額な為替差益を期待できる

短期売買にも共通することですが、FX取引では為替差益が発生します。その中で、長期保有であればターゲットとなる利幅も大きくなりますが、逆にリスクも高くなります。ただ、長期保有は短期売買と比較して、一度の取引で高額な為替差益を狙える可能性があるため、ある程度の方向性を決め、スワップポイントを狙いつつマーケット監視の頻度を軽減したい方には向いています。

メリット③取引コストを軽減できる

FX取引では、基本的に手数料は無料となることが多いですが、売値と買値の差であるスプレッドというものはどうしてもコストとして計上されます。長期保有の場合は、短期売買と比べて、売買回数を抑えられるため取引コストを軽減できます。長期保有することで取引の回数を減らせるのがメリットとなります。

メリット④FX取引に費やす時間を抑えられる

長期保有は数週間から数年単位で売買するため、チャートの動きを細かくチェックする必要がありません。頻繁に売買を繰り返す短期トレードに比べて、FX取引に費やす時間を少なくすることが可能なため、取引に充てる時間の確保が難しい方に適しています。

メリット⑤簡易な環境を整えるだけでFX取引を行える

長期保有は、細かい変動が利益に大きな影響を与える短期売買とは異なるため、緻密な分析をせずに取引できます。ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などの手法がありますが、大まかな方向は決める必要がありますが、簡易的な環境を整えるだけで十分FX取引を行えます。

FX取引で長期保有するデメリット

FX取引で長期保有するデメリット

長期保有には様々なメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。大きく分けて4つに分類されますが、それぞれ詳しく解説します。

・デメリット①利益を得るまでに一定時間を要する
・デメリット②塩漬けになるリスクがある
・デメリット③多くの資金を確保する必要がある
・デメリット④スワップポイントが負担になる場合もある

デメリット①利益を得るまでに一定時間を要する

長期保有は短期での売買と異なり、利益を得るまでに一定期間かかることがほとんどになります。利益が大きくなる一方で、マイナス方向に進むと、値洗いマイナスの状態が当面続き、精神的にも厳しい状況になります。また、ポジションを保有したままの状態だと証拠金が拘束されますので、資金効率を重視する方には向いていないと考えられます。さらに、短期間で利益を積み上げたい場合にも不向きな手法です。

デメリット②塩漬けになるリスクがある

FXの「塩漬け」とは、ポジションが含み損になり、決済できないまま保有し続ける状態のことを指します。相場が回復しないと長い期間塩漬けになるリスクがあり、長期保有の場合は、このリスクが短期売買と比べると高くなります。事前に損切りのタイミングを決めておくと塩漬けのリスクを軽減できますが、損切りを実践するのは心情的に難しい行為であるため、思い切った損切りが苦手な方は、長期保有よりも短期売買の方が向いているでしょう。

デメリット③多くの資金を確保する必要がある

少額な証拠金でポジションを長期保有した場合、ロスカットを受ける可能性が高まります。ロスカットとは、一定の損失が発生した時にポジションが強制的に決済される仕組みのことですが、長期保有を行う場合は短期売買と比べて十分な証拠金を用意する必要があるため、資金効率を重視する方には向いていません。ロスカットになってしまうと、思わぬ損失が確定するので注意が必要です。ポジションを長期保有するなら十分な証拠金を入金して、ロスカットが発動するリスクを回避するのが大切となります。

デメリット④スワップポイントが負担になる場合がある

低金利通貨買いと高金利通貨売りのポジションを保有すると、スワップポイントを支払う必要が出てきます。長期保有の大きなメリットとしてスワップポイントが挙げられますが、現状だと金利の安い日本円を買い、金利の高い米ドルを売る(米ドル/円の売りを指します)場合、スワップポイントは払う必要があるため、長期保有のメリットが一気にデメリットとなります。ポジションを保有し続けている期間は継続的に支払う必要があるため、期間が長いほど負担も大きくなります。この状態を、「マイナススワップ」と呼びます。自身の相場観では米ドル/円は下落しそうだという考えであれば、長期保有よりも短期売買を選択することも重要です。

FX取引の短期売買とは

FX取引の短期売買とは

FXの短期売買とは、数秒から1日単位で売買を繰り返すことを指します。小さな利益を積み重ねる手法なので、長期保有と比較してトレード回数が増える傾向が特徴です。また、わずかな変動幅で利益を狙うため、チャートの動きをしっかりと分析する必要があります。大きな利幅は期待できませんが、マイナスも限定的な取引であるため、資金効率を最大化し、リスク管理も徹底できますが、時間拘束が長くなるため、向き不向きが極端に分かれます。

FXの短期売買のメリット

FXの短期売買のメリット

FXの短期売買のメリットは、大きく分けて3つに分類されます。

・メリット①小さな利益を積み重ねられる
・メリット②資金効率に優れている
・メリット③塩漬け状態を避けやすい

メリット①小さな利益を積み重ねられる

短期売買はトレードの回数が増える手法なので、小さな利益を積み上げることができます。小さな利益を多数の取引によって得ることで、短期間でもしっかり利益を獲得できる可能性があるため、相場の細かい上昇と下降を狙って利益を得たい方に適しています。

メリット②資金効率に優れている

長期でポジションを保有する場合、証拠金が拘束されるため、他の取引に使える資金が少なくなります。一方で短期売買であれば、短い期間で取引を繰り返すため、資金効率は非常に高くなります。FXは個人の場合は最大25倍のレバレッジを効かせられるため、レバレッジを効かせれば、少ない資金で大きな利益を得ることも可能です。

メリット③塩漬け状態を避けやすい

短期売買は資金が循環しやすいため、塩漬け状態を避けやすいのがメリットです。事前にルールを設けておけば、損切りの判断もしやすいですが、損切りは誰しもが行いたくない行動なので、この点は慎重に判断しましょう。

FXの短期売買のデメリット

FXの短期売買のデメリット

FXの短期売買には以下のようにデメリットもあるため、この点を解説します。

・デメリット①取引コストが大きくなる
・デメリット②トレードに費やす時間が増える
・デメリット③スワップポイントを獲得しにくい

デメリット①取引コストが大きくなる

長期保有に比べて取引回数が増えるので、スプレッドが重なり、コストが大きくなります。あくまで極点な例ですが、スキャルピングメインの短期売買とポジショントレードの長期保有では、約数十倍〜数百倍のコスト幅があるといわれています。短期売買メインで考える場合、なるべくコストを抑えることが重要となるため、スプレッドの負担が少ないFX業者を選ぶことが肝要です。

デメリット②トレードに費やす時間が増える

短期売買は細かい為替レートの変動に注目する必要があるので、トレードに費やす時間が必然的に増加します。特に数秒〜数分単位で売買を繰り返すスキャルピングを行う方は、常にチャートの動きをチェックする必要があります。まとまった時間を確保できないとトレードが負担になることがあるため、この点には注意が必要です。

デメリット③スワップポイントを獲得しにくい

ポジションを翌日以降に持ち越さない短期売買では、スワップポイントを獲得することはほぼありません。短期売買メインでスワップポイントを得ることは、取引がマイナス方向に向かい、損切りができず日を跨いでしまうことが多いため、決して良い状況ではないと言えるでしょう。短期売買を行う場合は、為替差益で利益を積み上げるのがメインとなります。そのため、各通貨の金利差を考慮する必要はありませんが、スワップポイントによる利益は基本的に得られないと考えましょう。

FXで長期保有する際の注意点

FXで長期保有する際の注意点

FXで長期保有する場合、以下の4つに注意する必要があります。

  1. 余裕のある資金管理を行う
  2. 損切りのラインを明確にする
  3. 幅広く情報収集をする
  4. スワップポイントを得られる通貨ペアを確認する

1. 余裕のある資金管理を行う

少ない資金で長期保有を行う場合、含み損を抱えた際にロスカットを受けるリスクが高くなります。ロスカットによる損失を避けるためにも、十分な証拠金を用意する必要があります。また、含み損に耐えられるように余裕を持って資金管理を行うことが大切です。

2.損切りのラインを明確にする

ポジションを長期で保有する場合は、損切りラインを明確にすることが重要です。事前に損切りラインを決めておけば塩漬けのリスクを抑えられますが、なかなか損切りに踏み切れない場合は、自動決済の設定(逆指値を設定)することも検討しましょう。

3.幅広く情報収集する

ポジションを長期保有する場合、幅広く情報収集を行うことが大切です。各国の政策金利の動向はスワップポイントへ影響を与えますし、リスクイベントである世界情勢は為替差益に影響を与えます。また、短期的には主要経済指標の一挙手一投足でマーケットが変化することもあるため、幅広く情報を収集することは為替と長く付き合っていく中で重要なプロセスとなります。

4. スワップポイントを得られる通貨ペアを確認する

FX取引において、スワップポイントは重要な収益源となります。スワップポイントは、各通貨の金利差から生じるもので、長期保有を考える際には、どの程度のスワップポイントが得られるか事前に確認することが大切です。
例えば、南アフリカランド/円やメキシコペソ/円は、比較的高いスワップポイントが期待できる一方で、それらの銘柄に比べてスワップポイントが低い銘柄もあります。
取引を始める前に、選ぶ通貨ペアとそのスワップポイントをしっかりとチェックし、長期保有に適した通貨ペアを選ぶことが重要です。

>スワップポイントカレンダー

まとめ

FXを取引するなかで、長期保有と短期売買では大きな手法の違いがあります。生活スタイルにも影響しますし、各人のトレードの向き不向きにも影響します。短期売買が得意な方でも、長期保有を選択すると短期売買のようにうまくいくとは限りませんし、逆も然りです。まずは、無理をせず自分に合ったトレードを行うようにしましょう。

FXの長期保有を始めるならGMOクリック証券を活用しよう

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長期保有は一度のFX取引で高額な為替差益を期待できることに加え、取引コストを軽減できるなどのメリットがあります。特に、スワップポイントを得られる通貨ペアを選択した場合は定期的に利益を獲得できることもメリットとなります。しかし、一定の損失になるとロスカットを受ける可能性がある点には注意が必要です。長期保有と短期売買のメリットとデメリットを把握したうえで自分に合ったトレード手法を確立しましょう。
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